担当医師への謝礼金のことで妻と口論しました。
私の妻が、先日の検査入院の結果ついに転移が見つかり、ガンで5年間ほどお世話になった大学病院から地域のがん治療拠点病院(がんセンター)に転院することになりました。
今日、説明を聞いた後、その大学付属病院の待合室で妻とちょっと口論になりました。
それは、お世話になった担当医にお礼をしたいから病院内のATMからお金をおろしてきてほしいと妻が言い出したからです。
私は、そんなこと必要ないと言ったのですが、妻はどうしても譲りません。口論の結果、結局私が根負けして妻が要求する金額の半分で妥結し、お金をおろして妻に渡しました。
ひょっとすると妻の老い先も短いかも知れないと思うと、私もそれ以上強くは言えませんでした。
妻は、お金をティッシュペーパーに包んでこっそり担当医に渡したようです。
これまでも4回の手術の度に僅かずつですが何人かの医師に渡してきました。
私は当初からそんなことは必要ないとずっと言い続けてきたのですが、妻に「お礼をすると先生の態度が変わって親切にしてくれるから」と言われると、強く突っぱねることもできずに言う通りにしてきました。
全ての医師が金品を受け取ります。
病院内には「医師や看護師に対し、金品等の謝礼は固くご辞退申し上げます」という張り紙はありますが、全ての医師が一応、ちょっと戸惑ったように遠慮はしますが、結局は受け取ります。
この病院は、厚労省の助成を受けていますが、私立大学の付属病院です。なので、贈収賄にはならないのでしょうが、普通に受け取る医師に対しては少し疑問を感じます。
ある医師が「患者からの金品を頑に断ると、患者との人間関係がギクシャクするので、ありがたくいただくことにしている」と書いていました。
しかし「受け取ることは病院で固く禁止されていますので、受け取ると私の首が飛びますから」というくらいの嘘をついてでも受け取りを拒むべきだと私は思います。
また、病院にも医師や看護士にそういう教育を徹底してほしいと思います。
こちらは安い給料から病院に高い医療費を払い、その中から医師は私の何倍もの給料をもらっているのですから、どうにも腹立たしい話で納得ができません。
医療に差別はあってはならないはずなのに・・・
お金をくれる患者には懇切丁寧に治療に当たり、そうでない患者はいい加減に扱うというような不届きな医師はいないと私は信じています。
でも、妻が言うように「お礼をすると医師の態度が変わって親切にしてくれるから」ということが本当にあるのでしょうか。
どこの病院も建前上は「医療と人の命は平等」と謳っていますが、そこは医師といえども人間ですから、金をたくさんくれる裕福な患者には親切にし、医療行為にも頑張るということはきっとあるのかも知れません。
もし、自分が医師だったらと考えてみると、そうなるかも知れません。全ての患者に対して100%平等にできるかどうか自信はありません。
私は、入院をした経験がないのでよくわかりませんが、医師にお礼をするという行為は、藁にもすがりたいと思う患者の自己満足、気休めなのだろうと思います。
ちゃんとお礼をしているのだから、きっと最善の治療をしてくれるに違いないという患者側の単なる思い込みなのでしょう。
医師がお金を受け取るという行為も、そんな患者の気持ちを救う効果が少しはあるのかも知れません。
人の命も金次第? 多分そうだと思います。
以前も書きましたが、裕福な人はそうでない人よりも少し長生きできるようです。
医師や看護士に金品を渡すのは女性が多い?
私が今まで耳にしてきた話を集約すると、男は医師に謝礼金を渡すことなんか必要ないという意見が大多数なのに対し、医師や看護士に金品を渡すという女性は結構多いようです。妻も友人や姉妹からそんな話をたくさん聞かされているようです。
女性の間ではそれは常識になっているのかなとさえ思います。
男は合理的に考え、女は情に流されやすいという証かも知れません。
でも、男よりも女のほうが精神力は絶対に強いはずなのに、なぜ病気に関しては女は弱くなるのでしょうか?
女のほうが生への執着心が強いから男よりも長生きするのかも知れません。
ひと昔前の悪しき医療制度の慣習が一部の女性の間に未だに生き続けているようです。
あなたは、医師に謝礼金を渡すほうですか?