アイバニーズ AC240-OPN オールマホガニーのギター
オールマホガニーのアコースティックギターが欲しくて、Ibanez AC240-OPNをネット通販で購入しました。
マホガニーは、サイド・バックにはよく使われますが、トップまでマホガニーのギターは比較的少ないようです。
オールマホガニーと言えばオール単板のMartinの000-15Mが有名ですが、18万円超と高価なので、私にはとても手が出ません。
★下の画像が本家Martinの000-15Mです。やはり気品と風格があります。
IbanezのArtwoodシリーズ/AC240-OPNは、新品の実勢価格がMartinの1/5程度の42,000円(税込)で、何とか私の手にも届きます。
同じマホガニー材でも材のランクはピンからキリまであります。
それでも、トップはマホの単板を使っています。もちろん、サイドとバックはマホの合板です。形、大きさは、上の画像のMartin 000(トリプルO)のそっくりコピー商品といった感じです。
Made in Chinaですが、作りは非常に丁寧で、特に雑な部分は見当たりません。ほとんどの有名ギターメーカーが中国工場で製造しているようですが、最近は作りが悪いというものは見かけません。各メーカーの技術指導でレベルアップしているようです。
塗装は光沢のないサテン(艶消し)フィニッシュで、IbanezではOPN(Open Pore Natural)とネーミングしています。
ごく薄い塗装で、「木の導管を塞がない自然仕上げ」といった意味のようです。
●指板とブリッジはオバンコール。
●ナットとサドルは牛骨製。
●ロゼッタにはアバロン(アワビ貝)のインレイも施されています。
●サウンドホール側から回すトラスロッドも装備しているので安心です。
●スケール(弦長)は、634ミリと、標準(650mm)よりやや短かめです。
●ナット幅は45ミリ。
●ペグはGrover製で滑らかです。
●ブリッジピンは、プラ製の安物なので、木製に交換したほうが良さそうです。
Artwoodと「木」にこだわるのでしたら、ブリッジピンも木製にしてほしかったですね。
このアコースティックギターを選んだ最大の理由は、ナット幅が45ミリと、他の同種ギターと比べて広かったからです。
この種のアコギは、大体42~43ミリが主流で、8~9割はこのサイズです。Martinの000-15Mもそれくらいです。
コードストロークの場合は42~43ミリが弾きやすいのでしょうが、私のようにフィンガースタイルの場合は最低45ミリは必要なのですが、あまり製造されていないようで、滅多にお目にかかれません。多分、あまり需要がないからでしょう。
ナット幅というのは非常に大切で、僅か2~3ミリの違いでもプレイアビリティには大きく影響してきます。
このギターは、
1:ナット幅45ミリ
2:オールマホガニー
3:安いという3点で、私のニーズにピッタリはまり、決めました。
普段弾いているナット幅48ミリのエレガットと持ち換えても、思った程弾きにくさはありません。
マホガニーのギターは中低音が豊かで、素朴な温かみのある音が特徴ですが、サスティーンも長く、落ち着いた良い音色です。コードストローク向きではなく、フィンガーピッカー向きの音と言えそうです。
この価格でトップがマホガニー単板というのはメーカーも頑張っているのではないかと思います。
マホガニー材も最近は減少していて、変わりにマホガニーに良く似たサペリを使ったギターが増えているようです。
外観は、スプルースやシダー、ローズウッドのように洗練されたスマートさはなく、焦げ茶色の無骨な無垢材の箱といった感じなので、好みは分かれるでしょう。
重みと風格があって、ヴィンテージ風の趣もあって、私は好きです。
また、マホガニーは少々キズが付いても目立たないのがいいですね。
フィンガースタイルで弾かれる方にはおすすめできるギターだと思います。
弾き込むほどに音が良くなりそうなギターです。
Ibanez Artwood AC240-OPN | ||||
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